マサロ
#Massaro
ココ・シャネルらオートクチュールメゾンからの信頼も厚い実力派シューメーカー
1894年に女性靴をメインとするシューメーカーとして現在の当主レイモン•マサロの親類がパリで創業。ウインザー公爵夫人、マレーネ・ディートリッヒなど数々の女性セレブを魅了してきた。
1947年にレイモン•マサロが靴職人としてのキャリアをスタートした。レイモン•マサロは、靴のデザインを始める前に、顧客の真のニーズを浮かび上がらせることに重きを置く。
丁寧にヒアリングを行い、「私は、女性の足ではなく、頭の中を整える」のだと言う。マサロは、顧客が自分のための特別な靴をどういう背景と理由でその一足を作ろうとしているのか把握することが重要であると主張する。
靴づくりのテクニックはもとより、顧客が持つ課題やニーズを明らかにし、最適な素材を組み合わせて靴に反映させるのも技術の一部である。シャネルがマサロに靴づくりをはじめて依頼したのは1957年であった。
その依頼の内容はハイヒールの注文で、マサロは、地下室にある1万個もの『靴の木型』から今回の注文に合いそうな木型を選びだすと、早速ハイヒール作り。およそ40時間を費やして完成。
試着した、『シャネル』のアシスタントも絶賛の仕上がりとなった。2008年にレイモン•マサロからジョンロブで名をはせたフィリップ・アンティンザがディレクターを引き継ぎ、メンズの既成靴も始動(それまではオーダーメイドのみの展開だった)。