ベッタニン&ベントゥーリ
#Bettanin&Venturi

「神の手」が手掛けるヴィンツェンツア靴

1944年、ジョゼッペ・ベッタニン氏がイタリアのヴェネツィアで創業した老舗シューメーカー。創業者のジョゼッペ・ベッタニン氏は80歳を超え、現在は弟子達が積極的に靴作りを行っている。

ジョゼッペ・ベッタニン氏は、市街地がユネスコの世界遺産に登録されている北イタリアの古都ヴェローナで1850年からハンドメイドシューズの工房を営んできたベッタニン家の5代目。

イタリア本国ではカリスマ的な存在でベッタニン家に伝わる「カデノン製法」を唯一扱うことができるということで「神の手を持つ男」と称されるほど、高い技術とスピードを兼ね備えた靴職人として有名である。

「ベントゥーリ」はジョゼッペ氏の妻の名前。ベッタニン家は1850年からイタリアの古都ヴェローナで靴工房を営んでいた。

福岡 靴磨き ベッタニン&ベントゥーリ
ベッタニン氏が得意とするノルベジェーゼ製法を採用した一足

ベッタニン&ベントゥーリは製靴過程に「グッドイヤーウェルト製法」や「マッケイ製法」や「ノルヴェジェーゼ製法」などあらゆる製法を使用するが、そんな中でも、ベッタニン&ベントゥーリの用いる製法で特筆すべきなのは「カデノン製法」である。

数年前まで、カデノン製法を使える職人はジョゼッペ・ベッタニン氏だけであった。1850年から今日に至るまで、家族でハンドメイドの靴を作ってきたベッタニン家だが、カデノン製法は、この一族においてのみ継承されてきた製法なのである。

2016年にジョゼッペ・ベッタニン氏は引退し、『B&V1856』という名前にブランド名を変え、息子そして弟子に受け継がれている。

ちなみに、カデノン製法は、ノルヴェジェーゼ製法(ステファノ・ブランキーニで開発された製法)と似ていると言われている。ソールが厚いので縫い付けが難しく、ステッチを三つ編みのように装飾しているため、本来よりも頑丈な仕上がりとなる。カデノン製法自体はオーダーメイドのみの展開だが、その技術力の高さは既成靴でも充分味わうことが可能だ。

ちなみにノルベジェーゼというのは、イタリア語で「ノルウェー式」という意味を表す。ノルべステッチもノルベジェーゼも考案したのも実はジョゼッペ・ベッタニン氏なのである。

http://www.boq.jp/closeup/shoes/2009/1211/index.htm

https://www.imn.jp/post/108057194385

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