ヤンコ
#Yanko
マヨルカ島の誇り
1890年、スペインのマヨルカ島でアルバラデホ家が同族企業として靴の製造を開始。20世紀中頃まで「Sanson’s」というブランドを運営。
内乱や戦争といった社会情勢の影響を受け、工場の閉鎖という危機を乗り越え、1961年、ホセ・アルバラデホが高級靴ブランド「ヤンコ」を創立。幾多の危機から脱した後の1980年代には100万足の靴を生産。ヨーロッパ最大手クラスのシューメーカーに成長。自社一貫製造にこだわり、スペインのマヨルカ島で120年以上も靴作りを追求してきた。
靴ブランドとして世界中の多くの人々に支持されているヤンコだが、初めは天然皮革製品の生産・販売を行う会社で、その製品の中のメインとして紳士靴を扱っていた。企画・デザイン・製造・販売と自社で一貫した靴作りをしており、当然の事ながら、木型も同社が一から削り出している。
ヤンコが得意とする「グッドイヤーウェルテッド製法」と言われる、二重の底縫いを行い、底の交換が容易で足への馴染みも良いのが特徴である製法は、その発祥であるイギリスの製法と比べても、全く引けを取らないくらい完成度が高いと評され、機能性にも優れている。
ヤンコの最大の特徴は「ヨークソール」である。ヨークソール」は「複合ソール」の代表格であり「複合ソール」は前の半分がラバーで後ろ半分がレザーのソールを指し、ヤンコと言えばヨークソールというほどに定番となっている。
ヤンコでは、あらかじめラバーソールに二段階の厚みを持たせており、土踏まずよりも後ろ側にレザーソールを組み込むことで厚みを均一化させている。これにより、ラバーソールの耐久性・耐水性とレザーソールの通気性を併せ持つ非常に機能的なソールでありながら、見た目にもスマートなデザインを実現している。
クオリティが高いのにも関わらず、価格がリーズナブルなところも大きな特徴で、スペインをはじめヨーロッパで最大級の皮革製靴企業となっている。