オールデン
#Alden
実用性の美
1884年、マサチューセッツ州ボストンの郊外にある町ミドルボロウでチャールズ・H・オールデンによって創設。創業当時は、カスタムメイドのブーツや受注生産の紳士靴(ビスポーク)をメインにしていたが、1905年頃から。レディメイド(既製品)の生産をスタートする。
1892年に工場を同州のノースビアントンに移転し勢力を拡大。1931年には、創業者のオールデンが引退し経営はターロウ家の元へ。1940年代に入ってアメリカが第2次世界大戦に参戦する頃には、将校のユニフォーム用などミリタリースペックの靴を量産。戦後のハンディキャッパー向けのオーソペディックシューズの本格生産にも着手し戦後のアメリカを支える存在へ。
1950年代に入ると、バリー、モディファイドなどといった傑作ラストが次々と完成し発表。同じ頃、あのブルックスブラザースのローファーを製作することになった事で日本での知名度も高まった。
その後、パリのカリスマ的バイヤーであるピエール・フルニエがVチップを気に入り、彼のセレクトショップである「エミスフェール」とのコラボレーション靴を製作。これにより、ローファーと並ぶ名作としてモディファイドラストのVチップが脚光を浴びるように。
その後、アメリカ人デザイナーのトム・ブラウン氏にも認められ、クラシックをはじめモードにまであらゆる分野に支持されるブランドへと駆け上がった。オールデン社は1970年に創業地であるミドルロボウに近代的な設備の生産工場を建設。現在もその地で本社と工場が営まれている。
オールデンは 極めて上質な素材を用いた伝統的なグッドイヤーウェルテッド靴の生産に加えて、オールデンは足に問題を抱えた人も快適に履くことのできる医療用矯正靴の分野を開拓した。「足に優しく快適な履き心地のトラディッショナルシューズ」という評価はここから来ている。内振りのカーブが強い、モディファイドラストを用いたシューズがこれらの代表だ。 医療にも精通した矯正靴の研究で、あらゆるオールデンシューズをより快適で履き心地のよいものと評されることも頷ける。